
木工挽物(もっこうひきもの)は、旋盤(せんばん)という機械を使用して、回転する木材を削り出し、円形や円筒形の木製品を作る技術です。
使用機械
旋盤という機械を使います。これは木材を高速で回転させる装置です。

工程
木材を旋盤に固定します。
木材を回転させながら、刃物(のみやかんな)を使って削ります。
徐々に目的の形に近づけていきます。



技術の特徴
対称形の物体を作るのに適しています。
均一な厚さや、滑らかな曲線を作ることができます。
熟練の技術者は、複雑な形状や細かい装飾も施せます。


製品例
椀、盃、皿、こま、手すり、柱の一部など


使用される道具
旋盤(主要機械)
各種のみ(平のみ、丸のみなど)
かんな、サンドペーパーなど









歴史と伝統
日本では古くから発達した技術で、特に江戸時代に大きく進歩しました。
各地域で独自の挽物技術が発展し、今日まで伝統工芸として受け継がれています。
現代の利用
伝統的な手法を守りつつ、現代的なデザインの製品作りにも活用されています。また、工業製品の試作品作りなどにも使われることがあります。
この技術は、機械的な精度と職人の感性が融合した、日本のものづくりの真髄とも言える分野です。
手作業ならではの温かみと、精密な加工技術の両立が特徴です。